アーツ&クラフツ展2009/08/10 00:33

下のポスターがやたら目立つなあ
行こう、行こうと思いつつなかなか出掛けられなかった「アーツ&クラフツ展」を見て来ました。
どうやら似たような時期にもう一つの「アーツ&クラフツ展」が日本を巡回していた様子。むこうはイギリスとアメリカが中心らしいのですが、こちらの方は「ウィリアム・モリスから民芸まで」というのがサブタイトルでした。
民芸運動はアーツ&クラフツ運動から出発してる訳じゃないはずだけどなあ、と思いつつも、目指すところに共通点は多そう。
今では,身の回りのほとんどの物が良くデザインされていて、それが当たり前のようになっています。今の我々は、アーツ&クラフツにしろバウハウスにしろ「それ以後」から出発していて、それらは古典のようになっていますが、「それ以前」の人々にとって、そのような運動が勃興した時の新しさはどんな印象だったのか、それをもっと実感したいもの。
いわゆるビフォア・アフターの比較が出来る展示があると良かったなあ。
いつだったか、チャールズ・レニー・マッキントッシュが19世紀末に開催していた展覧会のインテリア写真を見たことがあります。そこには補足資料として当時の高級(と言われた)インテリアの写真が一緒に載っていましたが、あれは説得力がありました。
オットー・ワグナーの家具は始めてみましたが、良かった。
彼の家具に限らず、展示されている家具を見ていると力学的工夫というか、そういうものが看取できて面白い。
今の子供連中はデジタルなものに囲まれて育って行くけど、いつかある日、アナログなものの価値を再発見、なんてこともあるかも。